2017年2月19日、宮城県大崎市にある廃墟「化女沼レジャーランド」の最期の見学会が行われました。
最期というのは、今月上旬(2017年3月上旬)に化女沼レジャーランド全体が売却され所有者が代わるためで、今後はテレビなどの取材も含め一切の立ち入りができなくなります。
前回に引き続き今回も、化女沼レジャーランドのオーナーさんと交流のあるTEAM酷道のメンバーよごれんさんが主催されたもので、開園当時の様子を知っている地元の方から廃墟好きな方まで120名以上が訪れました。
売却日程の都合で当初予定されていた3月中の開催から2月中の開催へと急遽変更された見学会ですが、この機会を逃すと一生後悔することが目に見えておりましたので、なんとか都合をつけて参加してまいりました。
前回訪問した時の記事がこちら
前回の訪問で訪れることができなかった場所を中心に、今回も複数の記事に分けてご紹介いたします。
探索日:2017年02月19日(日)
備 考:TEAM酷道(よごれん氏)主催の化女沼レジャーランド見学会にて
TEAM酷道主催「化女沼レジャーランド見学会」
当時の園内マップもいただくことができました。
化女沼レジャーランド内の施設を見学
姫龍峡(ジンギスカン・そうめん流し)
園内の中央に姫龍峡というレストランがあり、ジンギスカンとそうめん流しをメインに営業をしていたようです。
正規の下へ降りる階段が崩落していたので、別の場所からアプローチしました。
この辺りを進めば行けるだろうという場所の検討をつけて、藪の中を一気に駆け抜けます。
しばらくすると、姫龍峡と思われる建物に到着しました。
現地のこの雰囲気がたまりませんでした。
写真だとうまく伝えられないのが残念…。
探索した中では190番くらいまで番号がふってあるのを確認できました。
さて、カウンターの中に入ってみます。
その脇の壁には持込料なる料金表が貼ってありました。
持ち込むだけでこの値段はちょっと高くないですか?
もうちょっと奥まで入ってみましょう。
「カタ、カタ、カタ、カタッ…」
誰もいない厨房に寂しげな音が鳴り響いていました。
青いペンギンのシールがトレードマーク、ホシザキ製の冷蔵庫。
このシールを見ると何故か安心します。
表の食券売場と書かれた辺りでしょうか。
たくさんの丸イスがありました。お客さんが使っていたものでしょう。
簡易式のガスコンロ。
ジンギスカン用でお客さんに渡していたものでしょうか。
遊園地もあればレストランもある、ゴルフ場もあればホテルもある。
そしてこれらすべてが廃墟である。
それぞれが違った雰囲気を楽しめて、一度で三度も四度もオイシイのが化女沼レジャーランド。そんな廃墟をテーマとして化女沼レジャーランドの跡地を復活させる計画がありましたが、残念なことに時間と資金不足により中止され、この度の売却となりました。
今回の売却は「再び、この場所が人々の集まる場所となって欲しい」というオーナーさんの夢とは全く異なる形での売却となってしまい、今後は産業地となる可能性が高いそうです。
お姫館、化女沼神社
化女沼レジャーランド内はいくつものエリアに分かれており、全体が廃墟となってしまった訳ですが、一箇所だけ定期的に管理されている場所がありました。
化女沼に伝わる「照夜姫」にまつわる伝説を紹介し、その霊を慰める施設。
建物の中央やや左手前に崩落した屋根が見えます。
神社で見かける、手を清める水が流れているものだと思われます。
建物の中央には照夜姫の像があり、お花などがお供えされていました。
建物の裏側に周ってみます。
照夜姫の像の後ろには裏手に出るドアがあるのですが、外から木の棒でロックされていました。
管理されていると言っても最小限で、柱の塗装はボロボロに剥がれかけています。
さて、お姫館の裏手には神社がありました。
「化女沼がずっと市民に親しまれる場所であるよう」願って建てられたもの。
例祭も行われているようです。
照夜姫、古里見守って 化女沼神社で例祭│宮城県
大崎市民が憩う化女沼の主とされる伝説の美女照夜姫の例祭が24日、同市古川の化女沼神社で営まれた。社があるのは、2001年に休園した観光施設「化女沼レジャーランド」の敷地内。経営者の後藤孝幸さんと元従業員の女性2人が、神職の祝詞に続いてかしわ手を打った。
(ローカルニュースの旅:化女沼レジャーランドより引用)
バンガロー村・キャンプ場
藪の中に埋もれていた、いくつもの小屋。
そのうちの1つが比較的藪も少なく近づけそうだったので中をのぞいてみました。
室内は6畳ほどの広さで、テーブルが1つありました。
ただ、特に面白そうなものは見当たりませんでした。
その他の小屋には近づけそうにありませんでしたので、中を見ることはできませんでした。
野外ステージ
園内にはキャラクターショーなどが行われた野外ステージがあります。
かつて「ゴダイゴ」のライブも行われたという野外ステージも、今では背丈の長い草が生い茂っています。
飛行機遊具
売店・ゴルフ練習場受付
化女沼レジャーランド最大の目玉「観覧車のある遊園地エリア」
小さな観覧車の廃墟があることで有名な「化女沼レジャーランド」。
売却前最期の見学会では前回の見学会の時とはうって変わり天候にも恵まれ、まさに晴れやかな一日となりました。
青空に映える遊具たち。
この景色が見たかった!来て良かったと思えた瞬間。
メリーゴーラウンド
トラバンド
観覧車の前にあるトラバンド。
世の中には、これと同じ形のものが現役で動いているらしい。
動画も撮影しました。
手で押すと動きます。
コーヒーカップ
空中ブランコ
チェーンとイスが無くなった空中ブランコ。
これだけだとなんだかよく分かりません。
ゴーカート
ゴーカートは遊園地エリアの外周に造られたコースを走っており、来園者はゴーカードの往来に注意してエリア内外を行き来していたようです。
ストーランド
機関車
観覧車
青と赤のゴンドラ。
雨の日に見た雰囲気とはまた一味違った感じです。
夢中になって撮影していると光線状態が変わり、観覧車の反対側に光が当たり始めました。
当時の様子は知らないけれど、見学会を通じてその歴史や景色がなんとなく見えた気がします。
閉園前も、閉園後も、多くの人たちを楽しませてくれた化女沼レジャーランド。
その想い出は一人ひとりの胸の中にそっと刻み込まれていることでしょう。
ありがとう、さようなら。
化女沼レジャーランドよ、永遠に…。
化女沼レジャーランド見学会の総集編を以下の記事でご紹介しています。あわせてご覧ください。