宮城県古川市(大崎市)にある遊園地の有名廃墟「化女沼レジャーランド」。
化女沼レジャーランドは1979年に「化女沼保養ランド」として開園、2000年に閉園した遊園地です。閉園から約16年経った現在も園内の遊具や施設などは撤去されておらず、当時の面影がそのまま残っています。
その理由として「化女沼を一大観光地にしたい」というオーナーの夢を受け継いでくれる人が現れるまで撤去はしないという方針からで、現在も元従業員が清掃活動を行い、当時のオーナーが土地を所有し続けています。
そんな化女沼レジャーランドですが、この度、オーナー様のご好意で敷地内を自由に見て周れる見学会が行われました。前々から訪れてみたいと思っていた場所であり、敷地内を自由に見て周れるチャンスは滅多にないので行ってきました。
※紹介する写真の枚数が多くなってしまうため、今回は記事を2回に分けて更新いたします。今回は、化女沼レジャーランド内にある「化女沼パークホテル」についてです。
探索日:2016年11月19日(土)
備 考:TEAM酷道(よごれん氏)主催の化女沼レジャーランド見学会にて
廃墟・化女沼パークホテル
ひっそりと佇む化女沼パークホテル。
化女沼レジャーランドの入口を入り、道沿いにやや進むと左側に「化女沼パークホテル」が姿を現します。建物内は機械警備が入っており、現在も電気が供給されています。
宿泊客の他、一般利用者でもレストランの利用が可能だったようですね。
では、中に入ってみます。
ロビーにあるフロントを外側から眺めたものです。
壁には貴重な当時のポスターが掲示されたままの状態になっていました。
クレジットカードブランドのシールも懐かしい。
フロントの奥は事務室になっていました。
壁には色々な書類が貼られたままになっており、バスの運行計画書など当時の様子を知ることのできる資料がたくさん残っていました。
さらに奥に進むと、神棚のある部屋にたどり着きました。(撮影時、神棚は頭上にありました。)
ロッカーのステッカーや散乱している書類を見るとどうやら支配人クラスの偉い人が使っていた部屋のようです。
こんなものもありました。
当たり前ですが、営業当時はこんなにキレイだったのですね。
奥に行くと厨房がありました。
厨房は太陽光があまり届いておらず真っ暗だったので写真は撮っていませんが、食器などもそのまま残っていました。
宴会用の部屋でしょうか、カウンターの隣に部屋がありました。
不法侵入があるのでしょう、正面の壁には「警察巡回中」の張り紙。
この張り紙も張られてから相当年月が経過しているようです。
どんどん探索してみます。
奥にあった廊下を進むと部屋が2つありました。「楓」と「皐月」。
天井から吊るされる電球カバーの和紙。そして、灰色の絨毯。和と用のコラボレーション。
旅館に行くと冷蔵庫の上によく置いてあるアレ。
コップと割り箸とおしぼり。比較的きれいな状態で残っていたので、ちょっぴり欲しくなりました。
穴の開いた壁や割れた窓ガラスから室内に落ち葉や土が入り込んでいましたが、思ったよりも綺麗な状態で、少し掃除すればすぐ使えるような感じがしました。
探索していると大浴場を発見。
男の夢とロマンがあふれる“女子大浴場”。
もう使われてはいないと知っていてもちょっぴりドキドキ。
いざ、潜入。
浴室は、浴槽が3つとサウナがありました。
浴槽は、お湯・水風呂・特別湯として使っていたのでしょうか。
髭剃りとワックスの自動販売機。
今の旅館やホテルでは無料で使えるところも増えているので、このような自動販売機は見かけなくなりました。
浴室。
ここには写っていませんが、女湯と同じく湯船が3つとサウナがありました。
続いて客室を見てみます。
埃で汚れてはいるものの、客室も綺麗な状態のまま残っていました。
しかし、内部を探索していると、そうではないところもありました。
断熱材が剥がれ見るも無残な状態に。
この日は雨が降っており、室内にも水が流れ込んでいました。
別の大客間では、抜け落ちた屋根から水が流れ、その下にある畳が腐食していました。
やはり人気の無くなった建物は、段々と廃れていくのが運命なのでしょう。
この他にも、バーなど面白そうなところがありましたが無念の時間切れ…
次回、見学できるチャンスはあるのでしょうか。
普段の化女沼レジャーランドは、化女沼パークホテルも含め立入禁止となっています。機械警備の他、警察による巡回も行われているので、無断で立ち入るのはやめましょう。最近では、ツアー見学会も行われているようですのでそちらに参加するか、敷地外から見学しましょう。