普段メインで使っているデジタル一眼レフカメラ「Nikon D800」ですが、時々「Err」というエラー表示が出るようになりました。
一度電源を切ったり、レンズを付け直すと復帰するので、今まではそれほど支障はありませんでした。
が、ここ最近カメラの設定を変えていなくても、連写した1枚目と2枚目の露出が明らかに変わっているということが頻繁に起こるようになりました。
一度きりしかないシャッターチャンスの場面で、この症状が出たら立ち直れなくなってしまう。という訳でさすがにこのままにしておくのは頂けません。
おそらく原因は、カメラとレンズに付いている電子接点ではないかと思われます。
カメラやレンズの汚れは拭き取るけど、電子接点まではクリーニングしたことは無かった!という方も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな電子接点の清掃・手入れ方法についてご紹介いたします。
電子接点とは…?
電子接点とは、カメラ本体とレンズの間において、シャッタースピードやF値など撮影に必要な情報(信号)を送るためについている接点です。
オレンジ色で囲った部分が電子接点です。メーカーごとに電子接点の形は異なりますが、いずれにも電子接点があります。
カメラ側にも、対になっている電子接点が設けられています。
今まで手入れをしたことがない場合は、この部分が汚れで黒ずんでいることがあります。それこそが、エラーを引きおこす原因なので、今回しっかりと手入れをしてみましょう。
カメラとレンズの電子接点をクリーニングする
それでは早速、電子接点の手入れを始めます。
用意するもの
接点をクリーニングするために必要なものは次の通りです。
接点復活剤・接点改質剤(エツミ ナノカーボンペン)
今回の要になる接点復活剤。最後の仕上げに使います。
ブロアー
ゴミやホコリを吹き飛ばすための道具です。今回の作業では、カメラ・レンズを取り外すので、作業開始前には必ずブロアーを使って、カメラやレンズに付着したホコリを取り除きます。
綿棒
カメラ・レンズの電子接点を拭き取るために使います。普通の綿棒で大丈夫です。
2~3本あればOK。
クリーニング手順1. ブロアーでゴミ・ホコリを飛ばす
カメラやレンズ内部にゴミが入り込まないよう、作業を開始する前に、ブロアーを使って周辺のゴミ・ホコリを吹き飛ばします。
クリーニング手順2. 電子接点を綿棒で拭く
電子接点に付着した汚れを綿棒でやさしく拭き取ります。
力を入れすぎるとキズを付けてしまう恐れがあるので注意しましょう。
汚れを拭き取ったら、接点付近にブロアーを数回かけてゴミ・ホコリを飛ばします。
クリーニング手順3. 接点復活剤(接点改質剤)を塗る(エツミ ナノカーボンペン)
電子接点の汚れを落としたら、接点復活剤(接点改質剤)を塗ります。(これを塗らないとエラーが改善しませんでした。)
接点復活剤(接点改質剤)を塗ると、金属表面の凹凸をナノサイズの粒子で埋めることができ、接面積を最大限に生かすことができます。
使っているうちに「面接触」が「点接触」になっていくので、再び「面接触」に戻す効果があります。
今回はエツミから発売されている「NANO CARBON PEN(ナノカーボンペン)」を使います。(現在は「ナノカーボンペンⅡ」という新製品になっています。)
ナノカーボンペンの大きさは6cm弱です。
小さいので持ち歩く方は無くさないように注意が必要です。
はみ出さないよう、それぞれの接点に丁寧に塗っていきます。色が付いているわけではないので分かり辛いですが、透明な油膜が薄くついていればOKです。
説明書によると、半年に一度の塗布が目安になるようです。
電子接点の手入れは以上です。
接点復活剤(接点改質剤)を使ったらエラーが改善した
今まではエラーが出るたびに電子接点を綿棒で拭いていましたが、接点復活剤(接点改善剤)を使っていませんでした。
今回ご紹介した方法で電子接点をクリーニングしたところ、エラー表示は出なくなった上、勝手に露出が変わってしまうということは無くなりました。
おそらく目には見えないですが、カメラとレンズの接点が点接触になっていたようで、信号がうまく伝わっていなかったのではないかと考えられます。
まとめ:接点復活剤(接点改善剤)は電子接点の手入れに必須
電子接点の拭き掃除だけでは改善されなかったエラーが、拭き掃除+接点復活剤(接点改善剤)の塗布で見事に解消しました。
同じような症状に悩まれている方は、是非一度、接点復活剤(接点改善剤)を試してみることをオススメします。