神奈川県横須賀市田浦の山の中に、現代的な住宅地の廃墟が存在します。
通称「田浦住宅街」。
田浦で廃墟と言えばココを思い浮かべる方も多いでしょう。
1997年からこの辺り一帯を再開発する「湘南田浦ニュータウン」計画がありました。
しかし、住人たちが立ち退いた後、その再開発の計画が何らかの理由により中止に。
現在も、住宅だけがそのまま残り、誰もいないゴーストタウンとなっています。
探索日:2016年12月
備 考:田浦住宅街はすべて解体され、現存しておりません。
ゴーストタウン「田浦住宅街」
田浦変電所近く、京急線と横須賀線が交差する辺りからハイキングコースを歩いていきます。
急傾斜地崩壊危険区域。
廃墟群もこの区域に指定されています。
少しあるくと廃屋が現れ、道が二股に分かれています。
ここが今回の目的地「田浦住宅街」です。
ハイキングコース(梅林方面)にも廃墟、直進しても廃墟があります。
直進コース
まずは、直進コースから。
直進して右側に現れる階段を登ると、(1)と書かれた廃屋があります。
この数字は解体番号だそうで、各所に書かれていました。
ジョージアの缶コーヒー。
廃墟に行くと高確率で落ちているこのデザイン。
アパートの廃墟もありました。
蔦や藪が生い茂り行く手を阻んでいました。
このあたりから廃屋が段々と姿を現しました。
消火器が入っていた容器。
根元から引っこ抜かれています。
22番の家。
廃墟に行くとよくありますよね、こういう落書き。
一昔前の木造住宅の廃墟は見たことありますが、
このような現代的な住宅の廃墟はあまり見たことがありませんでした。
こちらの家は壁がなくなっており、中が丸見え状態。
調理器具がそのまま残っているのが分かります。
足元には食器も散乱しています。
21番の家。
防犯連絡所なのに玄関がオープン状態なのはマズいですね。
13番の家。
奥に井戸みたいなのが見えます。
見たら殺してください。
リヤカーのある家。
他の方が撮影した写真を見ると、この家にはファミコンがたくさん置きっぱなしになっているそう。
ハイキングコース
続いて、ハイキングコース方面の廃屋を見てみます。
藪の中でひっそりと佇む廃屋。
この家の住人が残していった本が散乱しています。
廃墟らしいですね。
本棚の上。
近くにはイノシシノでしょうか、罠が仕掛けられていました。
どうやら深夜早朝になるとイノシシノ姿が目撃されるようです。
こちらのお宅は見るも無残な姿に。
(暗いのでフラッシュ焚きました。)
残留物・二輪車
道中で見つけた二輪車たち。
ボロボロになって横たわっていた自転車。
茂みの中には子供用自転車もありました。
蔦に絡まる2台の真っ赤なバイク。
なぜ、引越し先に持っていかなかったのでしょうか。
今回この廃墟住宅地を歩いてみて疑問に感じたのが、家財道具などの残留品がたくさん残っているという点。
まるで、ここ一帯が神隠しにでもあったように思えました。
ネットでも多くの疑問が残っている田浦住宅街。
今後、この場所はどのようになっていくのでしょうか。
(探索日:2016年)
田浦住宅街 立入禁止の規制について(2018年2月追記)
2017年4月26日より、田浦町4丁目・田浦住宅街一帯に立入禁止の規制がかかりました。現在、この場所に立ち入ることはできなくなっていますのでご注意ください。
なお、2018年より住居の解体工事が行われ、現在手続き中の「(仮称)湘南田浦メガソーラー事業」の工事が始まるようです。
立入禁止区域の詳細については横須賀市の公式サイト田浦町4丁目地域内の市道の一部通行止めについてをご確認ください。
Googleマップ
田浦住宅街 解体作業完了(2020年追記)
田浦住宅街一帯は解体されました。
現存しておりません。
Googleマップの航空写真からも更地になった様子を確認することができます。