ここ数日、私たちの前にここを歩いた人はいるのだろうか、と思うほどの倒木が雑草が生い茂る山奥の登山道を進んでいくと、山の上にポツンと一軒の廃屋が残っていました。
探索日:2017年6月
1軒だけの廃集落
麓から歩くこと数十分。
山の上の、少し開けた場所に1軒だけの廃屋が姿を現しました。
これまでも色々見てきた、昔ながらの木造建築のお宅です。
近づいてみると…。
玄関の扉に、なにやら多くの請求書が挟まっていました。
よく見ると、電気料金の請求書のよう。
この日、この場所にたどり着くまで相当の体力を消耗しました。
料金請求のため、毎月険しい道を何度も行き来した電気会社の方も相当苦労されていたのではないでしょうか。電気料金を払ってもらおうとしたその苦労は残念ながら報われなかったようです。
玄関からは室内の様子が伺えました。
床が抜け、荒れ果てた室内には動物の糞のようなものも転がっていました。
壁や窓ガラスの一部が壊れ、木片が散らかる室内。
仕事で使っていたと思われる道具もいくつか発見しました。
こちらは台所。
フライパンや流し台の一部が残っていました。
台所脇から見た外の景色。
山の上で大自然に囲まれ、心地よい風が吹き抜けていました。
この集落に建っていた家はこの1軒のみでした。
元々1軒だけだったのか、それとも1軒だけになってしまったのか詳細は分かりませんが、当時住んでいた方の近所付き合いというものはあったのでしょうか。
山の中に隠れるように建っていたこの家はどこか寂しげに見えました。当時住んでいた方は、周りに家が無く寂しくはなかったのでしょうか。それとも、この様な環境がお好きだったのでしょうか。または、仕事柄仕方なく…といった感じだったのでしょうか。
この集落も、また、当時の様子が気になる集落でした。