埼玉県秩父市、浦山ダム周辺の廃集落。
浦山ダムが建設される以前に「寄国土集落」という集落がありました。
しかし、現在は浦山ダムの底に沈んでしまい見ることはできません。
浦山ダムの南側に獅子舞をモチーフにした「寄国土トンネル(ゆすくどトンネル)」というトンネルがあります。そのトンネルの近くに集落の跡地が存在するのですが、そこが今回の目的地です。
ダム底に沈んだ廃集落
ネットで調べた限り、この集落の情報はほぼ無く詳細は分かりませんが、この集落を寄国土集落の一部だと仮定してご紹介いたします。
寄国土トンネルの北側。
トンネル全体を使って獅子舞の口に吸い込まれていくようなデザインになっています。
寄国土トンネルの南側。
こちらのデザインは獅子舞の姿を壁面に描いたデザインになっています。
北側のトンネル脇に階段があります。この階段を上ったところに廃屋が数件建っているのですが、その手前の開けたスペースに炬燵と冷蔵庫の残骸が置いてありました。
山に入ること数分、1軒目の廃屋が現れました。
比較的小さな物件のようです。
物が色々と散乱していてよく分かりませんでしたが、水道があったので台所として使っていたものと思われます。ヘルメットがありますが、これを被って林業をしていたのでしょうか。
屋根が崩れていました。
隣は畳の部屋でした。居間として使っていたものと思われます。
窓際には焼酎のボトルと、レトロな柄のコップが置いてありました。
暗闇の窓際、どこかお洒落な感じをかもし出していました。
2つの建物を引きで見るとこんな感じ。
近くには流し台の残骸がありました。
何かの骨も落ちていました。
続いて2軒目。
木と木の間をぬって建てたような場所に佇んでいました。
割れたガラスの隙間から失礼すると、どうやらそのまま倉庫として使われているようでした。
冷蔵庫や洗濯機がそのまま残っているのが確認できました。
こちらの物件は最近建てたような感じに綺麗な外観でした。
電気メーターが回っていたので何かの作業小屋として使われているのでしょう。
この集落から見える浦山ダム。
このダムの底には正真正銘の寄国土集落が眠っています。ネットで検索しても当時の様子を撮影した写真はあまり見つけることができませんでした。
過去の情報も、現在の様子も確認できないもどかしさ。この集落に住んでいた人たちがどのような生活をしていたのか、興味を持っている今日この頃です。