東京駅から電車で約2時間、終点のJR奥多摩駅の裏側には石灰の採掘を行なっている「奥多摩工業」があります。
奥多摩町の日原という場所で採掘してこの工場に運んでいるのですが、ここの工場には採掘した石灰を運ぶ専用のトロッコが設備されています。
今回は、そんな東京都内で唯一存在している鉱山トロッコを見に行ってきました。
探索日:2016年05月
奥多摩工業 氷川工場
奥多摩駅から歩いて10分ほどすると、奥多摩工業の工場が見えてきます。
「ここは工場の敷地内じゃないか!?」
そんな錯覚をするような、立派な“公道”を進んでいきます。
写真右側の砂利道が公道なので、そちらに進んで行きます。左側の道は立ち入り禁止です。
ゴゴゴゴゴゴォっと音を立てて稼動している工場。
建物の隙間から中をのぞいてみると、石灰石がベルトコンベアーで運ばれているのが見えました。
無人のトロッコ走る「奥多摩工業 曳鉄線」
工場好きにはたまらない、そんな道を抜けるとすぐに山道へ。大自然の中を歩いていると突如“ソレ”は姿を現しました。
こんな山の中に突如として現れた小さな無人トロッコ。
「ここって日本だよね?」
思わず確認してしまいそうな、ちょっぴり日本離れな、そんな景色。
トロッコは1台ずつ動力の代わりとなる1本のロープに繋がれています。
このロープが動くことによって線路を走ることができているようです。
撮影ポイントの近くに係員用の詰め所がありました。
なにかあった時のために稼働中は常駐しているのでしょう。
建物の横にはレール間に設置してある車輪が置いてあるのが分かります。
実はここのトロッコ、時間帯によって動いているとき、動いていないときがあります。また、工場が稼働している平日は動きますが、工場が休みの土休日は動いていません。
訪問したこの日は、平日だったのですが大型連休の合間の平日とあってか、トロッコは稼動していませんでした。
後日調べたところ、トロッコが稼働している時間帯は午前中が多いようです。また、昼休み時間帯は停止するようです。午後でも動くことはありますがタイミング次第とのことでした。
年々、鉱山の稼動数が減っていく中で、今となってはこのようなトロッコが健在しているのは非常に珍しいです。
末永く活躍してもらいたいですが、いつまで活躍するのか分かりませんので気になる方はお早めに。今度はトロッコが動いているときに訪れたいです。
【交通アクセス】無人トロッコが見学できる場所までの行き方
無人トロッコが見学できる場所までの行き方をご紹介いたします。
奥多摩駅から徒歩で15分程度歩いた場所で、無人トロッコが動いている姿を眺めることができます。
- JR青梅線奥多摩駅を出て左手へ
- 1つ目の交差点「奥多摩駅入口交差点」を左折する
- 細い坂道を登り、学校通踏切を越える
- 突き当りを左折する
- その先、すぐに右折して消防団の脇の坂道を登る
- 突き当りを左折する
- 少し行くと、小学校のプールが見えてくるので、そのまま直進する
- 記事内で紹介した工場内の公道を進んでいく
- 工場を抜けてから、林道を3分程度歩いくて行く
下記のマップでは、奥多摩駅から奥多摩工業氷川工場の公道までのルートを示しています。
奥多摩工業に関するその他の見どころについて
トロッコを動かしている奥多摩工業「氷川工場」も見どころがたくさんあります。無人トロッコとあわせて工場見学もいかがでしょうか。
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