やってきました、瀬戸内海。
今回は船旅です。
探索日:2014年10月
大三島フェリーに乗船する
なぜ、船に乗船するのか。
そう、離島に行くから。
フェリーになんて乗ったのは何年ぶりだろう。
高校の修学旅行で乗ったとき以来だろうか。
そんなことを考えていると、あっという間に目的地が見えてきた。
瀬戸内海国立公園 大久野島
この大久野島は広島県竹原市に位置しており、かつて毒ガスを製造していた島で、いわゆる戦争遺跡という名の廃墟が多く残っている島です。
戦争のために毒ガスを製造している島、いわば敵に決して知られてはいけない島。そんな理由で島全体が地図から消されていたという歴史があり、どんな物々しい雰囲気のある島なのだろう。
なんてことを思っていたのが、フェリーを降りた瞬間にどこかへ吹き飛んでいきました。
野生のウサギと戯れる
あたりを見渡すと、野生のウサギがたくさんいるではありませんか。
かつて“毒ガス島”と呼ばれた大久野島の現在は“ウサギ島”となっていました。
大久野島は観光スポットとなっていて、この島に訪れる人の多くが野生のうさぎと触れ合うために訪れています。最近では、海外でも話題に取り上げられ外国人観光客も多いのだとか。
毒ガス島の廃墟群
大体の人がフェリーを降りたら左側(南側)へ歩いていくのですが、その流れに逆らうように右側(北側)へ。歩くこと数分、何やら見えてきました。
トンネルの奥にチラッと見える廃墟。
トンネル自体も素晴らしくたまらない。
そして、トンネルを抜けると…。
毒ガスを作るために必要な電力を発電していた発電場跡。
当時は大型のディーゼル発電機が全8機稼動していたそうです。
また、後期には風船爆弾の風船部分の一部製造も行っていたそうです。
発電場についての看板。
ここは環境省が管理しているようです。
当時はこの場所に八門の砲台がありました。
現在は四門の砲台跡が残っており、写真はその内の2つ。
境界標がありました。
左側には陸軍、右側には明治三十二年、と書かれています。
屋根は残っていませんが、万が一火薬が爆発したときに屋根だけが吹き飛ぶよう簡単に設計されていたそうです。
当時、実際に爆発していたら現在と同じような状態になっていたという訳です。
ここでご紹介した以外にも、まだまだ大久野島には跡地がたくさんありました。
現実とファンシーが入り混じる、
毒ガス島でもあり、ウサギ島でもある、大久野島。
廃墟と癒しを求めて、あなたも船旅、どうですか。
交通アクセス
- 名称:大久野島
- 住所:広島県竹原市忠海町(地図で見る)
- 最寄港:忠海港 または 盛港
- 駐車場:港にあり(島の内陸部は乗り入れ禁止)
- その他:忠海~大久野島~大三島を結ぶ大三島フェリーに乗船