神奈川県の足柄に、昭和57年以前に製造された森永アイスクリームのレトロ自販機が現役で稼動している場所があります。
今年の2月、こちらの記事でもご紹介した遊園地の廃墟「化女沼レジャーランド」の見学会に行った際に園内でレトロな「ロッテのアイスクリーム廃自販機」を見つけていました。
実際に動いている姿が見たいと思っていたところ、別の自販機ではありますが現役稼動しているものがあるというので、実際に訪問してきました。
神奈川県足柄上郡「一休食堂」
森永アイスクリームのレトロ自販機があるのは、神奈川県足柄上郡山北町谷ケ1021-1にある「一休食堂」です。
県道76号線沿いにある「一休食堂」は、峠を越えるトラックドライバーさん御用達の休憩スポットとなっているようで、店舗前には大型トレーラーが停められる専用駐車場が設けられています。
さて、店舗前に置かれている3台の自動販売機の中に、今回のお目当てである森永アイスの自販機を発見しました。
森永アイス レトロ自販機
見てください、この色褪せ具合。錆も出ておりまして、最初見たときは本当に稼動しているのかと心配になりましたが、これでもしっかり稼働しておりました。
商品のディスプレイも相当くたびれているのがお分かり頂けると思います。3番と8番のアイスは日に焼けて真っ白の状態です。どんなアイスが出てくるのでしょうか。
下半分の青色とオレンジ色の配色、まさに昭和な香りが漂ってくるレトロ具合。
コーヒーの自販機とか、昔の自販機でこういう配色をよく見かけました。
こんなところにスプーンを入れるための収納場所がありました。この自販機には売っていませんでしたが、スプーンを必要とするアイスを買ったときは、ここから木製のスプーンを取り出してアイスを食べていたんですね。
側面には「森永アイスクリーム」の文字。そして、その周りに付いている青々とした苔が、自販機がこの場所に設置されてからの長い年月を物語っていました。
正面には森永のキャラクター「エンゼル」も描かれています。こちらを振り向いているエンゼルは、そのまま「ふりむきエンゼル」と呼ばれていて昭和40年代からCMに登場しました。
こちらはコイン投入口です。使える硬貨は、10円・50円・100円の3種類。500円玉も入る大きさでしたが、奥までは入らない仕組みになっていました。
500円玉が使用開始になったのは昭和57年(1982年)なので、それ以前に製造された自販機だということがわかります。
商品購入ボタン。現在、街中で見かける自販機のボタンは長細い丸い形のボタンですが、昔の自販機は殆どが四角い形になっていました。
コインを入れてみたところ、購入可能な商品のボタンが点灯し矢印が表示されました。
この記事を読まれている方の中にも、子どもの頃、こんな風にねだってアイスを買ってもらった記憶がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな当時の子供目線で撮ってみました。
ちなみに、5番と10番のディスプレイにはコーンアイスが入ります。
現在は販売されていない商品なのか、ディスプレイ内の見えない端の方に隠してありました。
写真を撮って楽しんだ後、4番・9番の箱に入った「クランチチョコアイス」を購入しました。1つ前の写真に9番のディスプレイが写っていますが、色の違いが一目瞭然です。
今回の写真を撮影している間、一休食堂の方にお話を伺う機会がありました。
何故、この自販機が未だに残っているのかというと、自販機を設置した当時、自販機をリリース契約ではなく約120万円で購入したため、撤去されずに残っているとのことでした。
また、商品を補充に来る方が自販機の面倒をよく見てくれているそうで、その方のおかげでメンテナンスもできてここまで使い続けられているのそうです。
こういう自販機は貴重ですから、いつまでも使い続けて欲しいですね。
最後に、森永アイスクリームのレトロ自販機が動作している証拠に動画を撮影しましたのでご紹介いたします。
Instagramでこの自販機を投稿している方も多いそうです。
インスタ映えを求めるのもヨシ、懐かしさを求めるのもヨシ。
気になった方は、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?
交通アクセス
- 名 称:一休食堂
- 住 所:神奈川県足柄上郡山北町谷ケ1021-1(地図で見る)
- 最寄駅:JR御殿場線 谷峨駅
- 営業時間:
平 日 8:30~24:00
土祝日 8:30~20:00
※自販機は24時間稼働中 - 定休日:日曜日
- 駐車場:あり
- 公式サイト:なし