長年写真を撮影している人なら誰しもが知っている三脚の定番ブランド「ハスキー(HUSKY)」。
少し前まではアメリカで作られていたブランドで、現在はトヨ商事株式会社が製造・販売する日本製のシンプルな三脚です。
『ハスキーの三脚は一生もの』と言われるほど造りが丈夫で、万が一破損した場合でも、ネジ等の小さな部品も取り寄せることができるので、修理して何度でも使うことができる三脚です。
また、三脚の脚を三段から四段、四段から五段、四段から三段など、その時の好みに応じてカスタマイズすることもできるので、プロからアマチュアまで幅広い人たちの人気を集めています。
今回は、そんなハスキー三脚の脚の部分にスポンジグリップを取り付けるプチ改造を施してみます。
改造と言っても、スポンジを脚に差し込むだけです!
スポンジグリップとは…?
スポンジ製のすべり止めです。
スポンジグリップは、金属むき出しの三脚の脚部分に取り付けます。スポンジグリップの他に、ウレタングリップやレッグウォーマー等とも呼ばれます。
冬場は金属でできている脚が冷たくなるので、グリップを付けることで持ち運ぶときに冷たい思いをしないで済みます。
また、カバーに弾力があるので、持ち運ぶときに手が痛くなりにくいのと、万が一モノや人に当たった場合にクッションになるので大事になりにくいです。
ハスキーの三脚はシンプルなのでスポンジグリップが付いていません。なので、スポンジグリップを取り付けてみます。
ハスキー三脚にスポンジグリップを取り付ける
今回、スポンジグリップを取り付けるのは、私が普段から愛用している「ハスキー(HUSKY)4段 ハイボーイ #1004」です。
航空機用軽金属を使ったプロ用の三脚です。全長2メートルを超えるので脚立に乗りながらの撮影も可能で、様々なアングルで撮影できます。
三脚本体が少し重たいので、今回のグリップを取り付けることで持ち運びが楽になると思います。
3段や5段、ショート型でも、これから紹介する方法で取り付けができますよ!
3本1000円!定番「光 スポンジカバー」を利用する
今回、ハスキー三脚(4段)に装着するスポンジグリップは「光 スポンジカバー 29×360 SGB-330」です。ホームセンターやネット通販で購入することができます。
このスポンジカバーは三脚専用のものではありませんが、ハスキー三脚にスポンジグリップを取り付ける方がよく使用している定評のある製品です。
スポンジカバーは、サイズ違いが数種類あります。
ご自身が所有している三脚のサイズに合わせて用意しましょう。
ハスキー三脚の脚パイプ径は以下の通りです。(通常・ショート・セミショートともに共通)
- 5段:31.8mm-28.6mm-25.4mm-22.2mm-19mm
- 4段:31.8mm-28.6mm-25.4mm-22.2mm
- 3段:31.8mm-28.6mm-25.4mm
上段1段目の脚の太さは、いずれも直径31.8mmです。
これに合わせてスポンジカバーは内径が31.8mmより少し狭いものを用意します。
今回の場合は、以下のサイズのものがフィットします。
光 スポンジカバー 29×360 SGB-330:内径29mm・長さ360mm
対応三脚:3段・4段・5段
通常の3段・4段・5段三脚の1段目の脚の長さは、約465mmです。
光 スポンジカバー 29×220 SGB-250:内径29mm・長さ220mm
対応:セミショート3段・セミショート4段・ショート4段
4段ショート三脚の1段目の脚の長さは、約230mmです。
上記のサイズは、いずれもハスキー三脚を例にご紹介しています。
パイプ径さえ合えばハスキー三脚以外の三脚にも取り付けができますよ!
スポンジグリップ取付方法1.(工具不要)脚ゴムとナットロックを外す
まず、三脚の脚に付いているゴムとナットロックを取り外します。
一番下に付いているゴムは、ただはめ込まれているだけなので、硬いですが引っ張ると取れます。
ナットロックは、クルクルと回していくと外れます。
と、言いたいところなのですが…。
私の場合、このゴムがとてつもなく硬くはまっていてビクともしませんでした。
5分くらい格闘しても抜けませんでした…
という訳で、この方法は諦めて、違う方法を試してみます。
スポンジグリップ取付方法1.(工具使用)三脚本体から脚を外す
スパナやレンチを使って、三脚本体と脚を固定しているネジ(六角ボルト)を緩めて三脚の脚を外します。
ネジを外すと三脚本体から脚が外れます。
脚以外にもアダプターやリングが一緒に外れますので、紛失しないように注意しましょう。
取り外した三脚脚の先端からスポンジグリップをはめ込んでいきます。
スポンジグリップ取付方法2. 脚にラップを巻く
スポンジグリップをはめ込むには、押し込んで引っ張ってを繰り返す感じで基本的に力技で押し込んでいきます。(1本はめ込むのに5~10分くらいかかります)
少しでもスポンジの滑りを良くするために、脚にラップを巻いて、摩擦を軽減しながらやると少しは楽に作業ができます。
コツは脚の先端だけにラップを巻くことです。
ラップは最後に抜き取るので、スポンジ内の奥深くまで巻き込まないように注意します。
スポンジグリップ取付方法3. スポンジを押し込むようにはめる
三脚の脚径よりもスポンジグリップの内径の方が狭いため、スポンジをはめ込むのに少々コツがいります。
先ほど巻いたラップが摩擦を軽減してくれるので、はめ込みやすくなってはいますが、はめ込むのに力がいります。
まず、少し脚にスポンジを押し込んだら、引っ張ります。
5~10cm程度ラップで巻いた先端がスポンジ内に入った状態にします。
スポンジを押し込みつつ、外に出ているラップを引っ張りながら、スポンジを脚に被せていきます。
あとは力技で好みの位置までスポンジを被せることができたらOK!
最後にラップを取り除いで完了です。
同じ要領で残りの2本にもスポンジを取り付けましょう!
私の場合は、1本あたり5~10分程度の作業、バラシから組み立てまで全体で約30分かかりました
スポンジグリップの取付完了:実際に使ってみた感想
という訳で、スポンジグリップを取り付けたハスキー三脚がこちら!
なんということでしょう~。金属むき出しだったハスキー三脚が、スポンジグリップを取り付けたことによりカッコよくなった感じがします。
グリップ取付前と後での比較です。
スポンジグリップを取り付けた後に使ってみた感想ですが
- 脚が太くなって掴みやすくなった
- 冬でも三脚の冷たさを感じなくなった
- 肩に担いでもクッション性があるので痛くならなくなった
- 三脚が扱いやすくなったので『コスパ最強じゃん!』って思った
取り付けは大変でしたが、一度取り付けてしまえば後は不満に思うことはないです
まとめ:コスパ最強のスポンジグリップで大満足!
カメラや三脚のパーツは値段が高いイメージがありますが、今回は一般品のスポンジカバーを使うことで3本本で約1000円というコスパ最強の改造を施すことができました。
私はハスキー三脚を使う前はスリックの三脚を使っていたので、ウレタングリップが付いている三脚に慣れ親しんでいました。
ウレタングリップが付いていないハスキー三脚を購入してから5年くらいが経っていますが、今回スポンジカバーを取り付けてみて、やっぱりスポンジのグリップが付いている方が好みだなと感じました。
ウレタングリップを付けようかな?と悩んでいる方は、今すぐにでもスポンジカバーを取り付けることをオススメします。きっと満足する筈です…!
最後に改めて。
それぞれのハスキー三脚に対応しているスポンジカバーは次の通りです。
「光 スポンジカバー 29×360 SGB-330」に対応するハスキー三脚
「29×360 SGB-330」に対応する三脚は以下の通りです。
- ハスキー3段
- ハスキー4段
- ハスキー5段
「光 スポンジカバー 29×220 SGB-250」に対応する三脚
「29×200 SGB-250」に対応する三脚は以下の通りです。
- ハスキーセミショート3段
- ハスキーセミショート4段
- ハスキーショート4段
内径や長さなど、サイズ間違えに注意しましょう!ぜひ、試してみてください!